インプラントを長く持たせるために必要なメンテナンスって?【岡崎の三浦歯科】|岡崎市の歯医者|三浦歯科

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インプラントを長く持たせるために必要なメンテナンスって?【岡崎の三浦歯科】

インプラント治療を受けられた患者様、全員に説明していることですが

 
 

『インプラント治療が終了してからが本当のスタートになります!』

 
 

埋入した(入れた)インプラントがどのくらい持つかは、しっかりと定期管理(メンテナンス)に通えているかが重要となります!

 
 

こんな方はすぐにご相談を!

☑️インプラントが揺れている

☑️インプラント周囲から出血する

☑️1年以上前からメンテナンスに通っていない

☑️インプラント被せものが欠けた

 

インプラントの定期管理の重要性(メンテナンス)

 
 

インプラントのメンテナンスを受けられている被験者の方が、インプラント周囲病変になりづらく、メンテナンスを受けていない場合だとインプラント周囲炎のリスクが4.5倍高くなったという報告がありますFrisch, 2019

 
 

 インプラント周囲炎は、プラーク(歯垢)が主因で生じる多因子性(様々な原因がある)の疾患で、インプラントを支える周囲の骨が吸収する重大な病気です。さらに厄介なのが、インプラント周囲炎は、Silent Diseaseと言われ、明確な自覚症状が無く進行していく病気です。

 
 

 継続的なメンテナンスの中で、セルフケアの見直しや、インプラント周囲炎の前段階であるインプラント周囲粘膜炎の状態で対処することがとても重要となります。



 

インプラントのメンテナンスって何をするの?

 

 インプラントのメンテナンスは、保険外(自費)となります。

 
 

その内容は

・インプラント周囲粘膜の状態確認

・上部構造の揺れ、スクリューの緩みの確認

・セルフケアが適切に行えているか

・咬合チェック

・プロケア

 
 

上記の項目を実施していきます。

『異常がないこと』を確認することがメンテナンスの主目的であり、『お掃除』して貰うことが目的ではありませんのでご注意ください。

 
 

<補足>

『メンテナンスがお掃除ではない理由』

一般的にクリニックで実施されるプロケアは、時間にすると1回45-60分、年3-4回通われると240分(4時間)程度しかありません。つまりそれ以外の時間はセルフケア(ご自身の口腔内ケア)が大部分を占めています。そう考えてみるとメンテナンスで何をすべきか?つまりより苦手な部分を指導し、徹底したセルフケアをできるようになることが本質となります。


 
 

インプラントのトラブル(合併症・併発症)

 
 

治療後のトラブルは合併症・併発症という言葉が使用されます。

 
 

インプラント治療後に発生する併発症は生物学的併発症と機械的併発症に分けられます。

 
 

代表的な生物学的併発症は、前述したインプラント周囲疾患(インプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎)が挙げられます。

 
 

インプラント周囲疾患の罹患率は、論文によって罹患率は異なりますが、おおよそインプラント周囲粘膜炎で32.0%、インプラント周囲炎で14.5と報告されています。Derks, 2015

 
 

一方で、機械的併発症は、インプラントの材料自体に問題が起こることで、発生率が高い順番で、セラミックスのチッピング(20.31%)、スクリューの緩み(2.57%)、が挙げられます。Wittneben, 2013

 
 

インプラント自体の破折は1%未満で生じるとされ非常に稀なケースであることもご紹介させていただきます。Berglundh, 2002



 

 

メンテナンスの際に上部構造(被せもの)を取る必要があるの?

 
 

インプラントの構造に関してはコチラの記事(→)を参照していただきたいのですが、インプラントは上部構造(被せもの)と下部のインプラント体に分けられます。

 
 

構造によってはその間に、アバットメント(中間構造)を挟むこともあり、アバットメントを介する場合だと、スクリューの緩みを生じる確率が上がります。

 
 

単に毎回外せば良いかという訳でもなく、インプラントの構造や周囲の骨との位置関係にもよりますが、頻繁な上部構造の着脱は周囲の骨喪失に影響を与えたという報告があります。(Atieh, 2017)

 
 

結論として、基本的には着脱をせずにメンテナンスをしていくことが一般的となりますが、例外として大規模なインプラント補綴をされる際には経年的なスクリューの緩みを確認していく必要があります。

 
 

また、インプラント周囲疾患が疑われる場合は、骨吸収の程度を適切に把握するために上部構造を外して評価することもあります。



文責:歯科医師 / 歯学博士  三浦 基

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